緩くいこうぜ、人生長いんだ。

お前の人生ようやく始まったようなもんじゃん。

【感想】タモリ学 タモリにとって「タモリ」とは何か? / 戸部田誠

現在20代以降の日本人で、タモリさんを知らない人はいないであろう。

2014年3月で、32年に及ぶ放送を終えた「笑っていいとも!!」は、未だに多くの人にとってお昼の代名詞のはずだ。

笑っていいとも!!」以外にも「ミュージックステーション」や「ブラタモリ」、「タモリ倶楽部」などの人気番組を持つタモリさんには、他のタレントにはない独特の魅力がある。

本書は、そんなタモリさんの魅力を形作る彼の哲学を、過去のインタビューやテレビ番組などの膨大な資料から読み解いている。

 

 

タモリさんの魅力は何か。

それは、「徹底して今を生きていること」だと述べられている。

 

タモリさんの芸には、意味がない。

例えば、有名なイグアナの形態模写なんかは、実際に動画を見ると、本当にくだらない。

タモリ倶楽部の「空耳アワー」なんかもそうだ。

何の意味も教訓もない。

 

それはつまり、「受けよう」という邪念がないということだ。

ただそれが面白いと思うからやる。

だからこそ、本当にくだらなくて面白い。

 

 

タモリさんは、物事に意味を求めることが嫌いだそうだ。

人間は物事の意味を考えるからこそ不自由になってしまう。

過去や未来の意味を考えるからそれらに縛られてしまう。

ただ今目の前の事物をあるがままに受け入れて肯定すれば、意味の世界から抜け出して自由になれると言う。

そのような考えの中で、私が惹かれたのは以下のコメントだ。

 

「意味をずーっと探すから、世界が重苦しくなるんだよ」

 

目の前の事に対して色々思い悩むよりも、事実を事実として受け入れる。

そして後は流れに身を任せる。

過去も未来も気にせず、ただ今を生きる。

そういう気楽さが、テレビの画面を通して私達に伝わってくるのだろう。

とかく意味や意志などが重視される時代だからこそ、それに逆行するタモリさんは世間に受け入れられたのかもしれない。

 

タモリさんのように、緩く適当に生きることを目標にしたい。

そんなことを想っている時点で、適当じゃないのかもしれないが。

 

タモリ学 タモリにとって「タモリ」とは何か?

タモリ学 タモリにとって「タモリ」とは何か?