緩くいこうぜ、人生長いんだ。

お前の人生ようやく始まったようなもんじゃん。

【感想】僕は君を殺せない / 長谷川夕

タイトルが素敵過ぎたので買った一冊。

 

中身は、表題作である「僕は君を殺せない」他二編の合計三編が収録されている。

 

帯には、「二度読み必至!!」「誰も想像しない驚愕のラストへ!」とあり、かなり高評価だ。

しかし、御多分に漏れず中身はいささか物足りない。

 

 

表題作の「僕は君を殺せない」は、二人の男の視点から物語が描かれる。

一人は何の変哲もない日常を語り、もう一人は突然巻き込まれた恐怖の猟奇殺人について語る。

一見何の関係もないように見える両者が、最後につながり、物語のラストへつながる。

 

途中までは、それぞれの話を「そうかそうか」と読むだけだが、徐々に接点が明らかになってくると、「なるほどなるほど」と両者の関係性を注意しながら読むようになる。

それはそれで面白いのだが、ラストは何のひねりもなくストレートに終わるので、「これで終わり?」という感じになる。

あまりにも何のひねりもない展開に、「これ、気付いていない自分が阿呆なんじゃないか?」「きっと残りの二作がアフターストーリーとかで謎が明らかになるんだ。」とか思って他の書評サイトを観たくらいだ。

どうやら多くの人も同じことを思ったらしい。

ちなみに残り二作は何も関係がない。

 

残りの二作は幽霊が出てくるホラーストーリー。

これも、何だか「世にも奇妙な物語」で観たことがあるような内容で、面白いのだがもう一度読もうとは思わない。

帯にある「二度読み必至!!」とは何なのだろうか。

 

様々な面で残念さがある作品だが、丁寧語での語り口調はなかなか珍しく、楽しめた。

きっと映像化したら面白いだろうなと思った。

僕は君を殺せない (集英社オレンジ文庫)

僕は君を殺せない (集英社オレンジ文庫)