緩くいこうぜ、人生長いんだ。

What matters is how you live your life.

十人十色

私たちの周囲には、実に様々な意見が溢れかえっている。仕事が大好きという人もいれば、大嫌いという人もいる。女性は虐げられている主張する人もいれば、男性の方こそという人もいる。人生は素晴らしいと謳歌する人もいれば、酷いものだと嘆く人もいる。そんなものを一々気にして、何か一つの真実を見つけ出そうとするならば、とてもではないがやってられない。人は皆それぞれ違う。昔の人はそれを、十人十色という四字熟語にまとめた。

広辞苑を調べると、「人の好む所・思う所・なりふりなどが一人一人みんなちがうこと」とある。他者との違いを受け入れ、尊重すること。多様性を受け入れるためには、この言葉を常に意識することが欠かせない。

ある事象に対して、個人がどのように受け入れるかは、その人の価値観や知識レベルなど、実に様々な要因により規定される。それらはどこまでも個人的な要因であるため、ある人の受け入れ方が他の人と完全に一致することはまずない。だから、本来的な意味で言えば、他者を理解することなど不可能なのだ。でも、我々は他者を理解しようとする。相手の立場に立つとか、相手の気持ちを想像するとか、そんな神がかり的な芸当を、容易にやってのけろという。無理難題を押し付けられた私なんかは、どうすれば良いのかと途方に暮れる。

世界に最終解は存在しない。そうだとするならば、何を信じて生きれば良いというのだろうか。私たちは迷う。迷って迷って、にっちもさっち行かなくなりながらも生きて、前に進む。きっと唯一信じられるものがあるならば、それはそんな自分自身だけなのだろう。私は私として、私を信じて前に進む。きっと、それ以外はどうでもいい。誰が何を感じようと、言ってきたとしても、自分が心の底から正しいと信じられるものであれば、それを信じることが唯一できることなのだ。

 私たちは自ら考え、決断し、生きている。たまに間違えることもある。他者を傷つけることもある。でも、そうやって漸々前に進むことこそが生きることなのだ。そして、そうやって生きて、様々な色を自らに施して、完成した自分こそが、世界で唯一生きる自分なのだ。そんな人たちが集まる世の中だからこそ、十人十色なのだ。