緩くいこうぜ、人生長いんだ。

What matters is how you live your life.

大事なものと守るべきもの

4月4日、京都府で行われた大相撲春巡業にて、土俵で市長が突然倒れた。市長を助けようとする関係者の中に女性がいたのだが、「女性の方は土俵から降りてください」という場内アナウンスが流れた。相撲協会は不適切であったと謝罪した。 

 

救命女性に土俵下りる指示 大相撲巡業、市長倒れる:日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29018770V00C18A4000000/

 

さて、この件をどのように思われるだろうか。

事件当時の動画を見ると、駆けつけた女性は心臓マッサージをしている。なので、別にふざけに来たわけでもなんでもなく、市長の命を救おうとしたのだ。 

 大相撲巡業 市長が倒れ助けに来た救命女性に『女性は土俵から降りて下さい』 - YouTube

 

相撲界には、土俵は神聖なもので、女人禁制というしきたりがあるそうだ。しきたりというものは論理や一般的な理解からは隔絶された、一種の不可侵領域にある。相撲協会はそのしきたりに従った訳なので、論理的に誤りであっても、彼らの頭の中では整合性が取れている。なので、そこだけを見て相撲協会はクソだと断罪することは不適切であると思う。

日本人には、命よりもしきたりや誇りのようなものを大事にする傾向が昔からある。(切腹とか特攻隊とか)だが、現代はそのような時代ではない。価値観が自由化し、そのような閉ざされた思想は前時代的とされるようになってきた。

そんな時代において何が大事かというと、本当に大事なものを見失わないこと、見失わないようにすることであると思う。この場合であれば、しきたりよりも市長の命の方が大事であることは間違いない。だから、しきたりを捨てても人命を優先するのが望ましい行動であっただろう。

自らの信念やしきたりを守るのは良い。ただ、緊急の場面や予期せぬ場面でそれを捨てても本当に大事なものを選択できる勇気と潔さと中立的な視点が必要なのではなかろうか。

なんて偉そうなことを言っているが、私だって、現場に居合わせれば何をしたか分からない。

そんな中にあって、すぐに駆けつけて心臓マッサージを試みた女性の行動は称賛に値する。